2005年11月14日

地方の安楽死 メモ1
「仕事をください〜若者を襲う就職難〜」をみましたよ〜

tamanewtown.jpg

NHKのクローズアップ現代。「仕事をください〜若者を襲う就職難〜」を見て考えたこと。ちょっとメモ程度に。あんましまとまってません。

ってゆうか全然猫ブログになってねー(`Д´)ウワァァン!
ケータイのカメラが壊れてて、猫写真アプできないし。
開き直ってテレビウォッチャーになろうかな・・・

今日2005/11/14のクローズアップ現代は、宮本みち子先生を招聘して地方の若年労働問題をやってた。まあよく言われてるように、景気の良いのは相変わらず都市部周辺であって、地方では中卒・高卒の就職が苦しい傾向が続いているとのこと。そんで、どうすんべやって話。

で、灰だらけ猫の感想はこうだ。
そろそろ地方の安楽死を真剣に検討したほうがいいんじゃないか?
感情的にそんなん許せねーってのはアリだと思うのね。むしろ対案を聞きたくて書いてる部分があります。
むしろ安易な地方「切り捨て」にならないために、こういうオルタナティブな政策を早くからあーだこーだ考えといた方がいいんじゃないかと思う。

■まだ国頼みですか

宮本先生は番組の最後で、このような労働問題への「国の受け皿作りへの関与」に触れていた。その点について疑問が二つある。

一つは、拡大と分配の峠を越えた国で、果たしてそのような行政的・財政的援助がどれだけ十分に可能なのかということ。このような「地方」が日本中に散らばってるとすれば、100億200億で何とかなる話だとは考えられない。

二つ目は、果たしてそれが地方にとって最善策なんだろうかってこと。
つまりその場所に住んでいる人たちにとって、そのような支援策が将来にわたって幸福を約束するものなのかってこと。

■まず一つ目

これはもう、そこまで国家が地方に予算を振り分けることに、国家全体としての効用があるとは考えられない。
いいや、それはいかん。憲法25条ですべての国民は健康で文化的な最低限の生活をうんぬん、という議論は脇においておきたい。理念は大事だけど、でもやっぱり国家の予算配分には優先順位をつけざるをえないし、つけざるをえない財政状況にしたその原因の一つは、地方へのバラマキ型公共投資だったわけでー。また国土に人口が分布しすぎ論は散人先生のblogをどぞ。ってゆうか当番組への早速エントリ発見。さすがです。

民主党のみならず、自民党も都市型政党にトランスフォームしちゃったのを見ると、こりゃ次は「一票の格差問題」の是正なんかが始まって、そんで地方議員の比率がますます下がって、地方の国政への影響力も低下してゆくってゆうスパイラル現象を期待してしまうわけです。

で、このバラマキはやっぱりゼロにはならない。そこに一定の人が住んでる以上、いくら都市部住民が反対しようがいくらかの分配は求められる。
だからもし、分配する相手先自体が減ってくれれば、その分配の範囲も規模を狭めることになる。それってつまり、財務省and都市部住民ウマーなわけです。

■そんで、二つ目

宮本先生の話で印象的だったのは「親の世代も弱ってきている」ってトコロ。さすがちゃんと分かってるなと思った。そういう話は灰だらけ猫もいろいろ伝え聞くから。
そもそも若者の雇用先が無いのは地方全体の経済状況が良くないからであって、それゆえ親世代もまた経済的に困窮するのは必然。

そこで、地域の経済再生と雇用対策を同時並行に進めていこうという取り組みが番組内でも取り上げられていたけれど、果たしてどうだろうか。
総務省によれば、「平成の大合併」とは言っても、まだこの狭い国に2000以上の市町村があるわけです。(コチラ

もちろん経済圏は市町村単位じゃないわけだが、いわゆる地方の市町村同士のの食い合い(企業誘致のために法人税の引き下げ合戦など)というリスクを考えたら、まだまだこのプレーヤー数は多すぎないかなあ。
自治体破産が言われる中、「できる」地方と「できない」地方の差異が広るのは避けられない。自業自得。そう考えると、市民町民を養っていけない自治体というのは、果たしてどれほどの存在意義があるんだろう。

そもそも産業だけじゃない。
一般論として、地方には娯楽施設も商業施設も少ない。国道沿いのパチンコが満車になるのは、他にいくところがないからだろう。
これじゃあ子供たちの文化資本の蓄積にも不利だ(もちろん野山は腐るほどあるでしょうが・・・)。親はどう責任を取るつもりなのか。

もちろん愛郷心を否定したりするつもりはない。でも、何のために愛しているかと問えば、少なくない人たちの答えは明らかだと思う。

地方がそれぞれ努力をするのはいいことだ。でも、努力しても先細りが見えているならば、余力のあるうちに「あきらめる」対策に手をつけたほうが、何よりも住民の将来にとって好ましいはずだ。

■現実を見ろ。俺たちには田んぼと畑しかないんだ。

地方を悪くいうつもりはない。実は灰だらけ猫も田舎生まれなもので・・・

ただ、やっぱりそれらの延命治療が地方に住まう人たちの将来の幸福に繋がるのかどうか、政策効果がみえてこないと指摘しないわけにはいかない。

分配は行われてきた。でも、今の北海道を見ればわかるように、モルヒネを打ち続ければ産業の足腰そのものが弱る。そしてモルヒネが切れたら、もうよその市場と対等に勝負することができなくなる。
そして、刑事裁判の被告人さえ国会に送り込まなければならなくなった。食えるか食えないかは重い。でも、やっていいことと悪いことはあるだろう。たとえ法律に書いて無くたって。

よく言われることだけど、これといった観光地も希少資源もないのに、見た目と財政規模で都会並みになろうとしても、長く保つもんじゃない。物価と地価の安さはあるとしても、ほんとうに「魅力のある」地方というのは、そんなに多くないはずだ。
そしてそのことは、地方に暮らしている人たちが一番分かっていることなんじゃないのかな。

ここで「安楽死」って言葉で言おうとしているのは、具体的には地方住民が集団でその場所を離れること。それによってその市町村そのものを「終わらせる」ことだ。
つまり、よりよい生活と経済環境を求めて、地方住民の都市圏への集団移住を提案したい。


ちょっと待てやい。移住って何処にいくねん?


答えは、暴動真っ盛りのフランス。



じゃなくて、日本の、主に大都市圏内のニュータウンだ。

■ニュータウンの課題

これについては、「住まいの売店」店長さんのブログなんかを読んでもらうのがいいかも。この分野は社会学者の研究なんかもたくさんあるし。

灰だらけ猫の知識の範囲でまとめると。

ニュータウンについては、その人口センサスの推移から超高齢社会(65歳以上の全人口に占める割合が21%以上の社会)を遥かに超越する「超高齢者only社会」の到来が近づいているような街がある。つまり一般にいうところの「オールドタウン化」ですね。
かつて灰だらけ猫が訪れたことのある関西のニュータウンは、入居者の高齢化と子供世代の独立が相まって、あと数年で高齢者率50%越えが予想されていた。もうね。福祉予算どこから引っ張ってくんだと。

資金のある高齢者の都心回帰現象もあって、空き屋も増えていて、それがまた治安上の不安要素になって住民が減ってゆく。ここにもスパイラール。

また築後年数の経過で立て替えや、修繕が必要なトコロでは、新たにマンションを増築して、その購入代金を修繕費にあてようって計画もあるようだ。でも、誰が入居すんの?

■地方住民移住政策大綱(仮)

そこで国家規模の公共政策の登場する余地がある。

地方脱出住民に、優先的に、補助金なんかを出すカタチでニュータウンへの入居を進めること。これは新たに住宅を供給するよりずっとリーズナブルだし、移住するほうにとっても天雨を凌ぐ場所が容易に手に入ることは移住を促進する要因になる。

また、一つの村や親戚縁者揃っての移住も、それなりの規模のニュータウンならば移住地を確保しやすい。場所は変わっても、再び、変わらぬメンバーで共同体を構築できるなら精神的負担も少なくて済む。

娯楽や消費施設が近くなり、医療や福祉サービスに関しても、規模の経済が働いて、以前より効率的に供給可能になるだろう。

ニュータウン側も、入居者増そのものは悪い話ではないはず。そして沖縄を見ればわかるけど、実は出生率に関しては地方のほうが都市部より高かったりもする。地方の若者が頑張って再生産に励めば高齢化に歯止めを掛けられるかもしれない。これで改築費用も賄えるならば、一石二鳥だ。

こうすれば地方の安楽死と、ニュータウンの再生を同時に進めることができる。

■まとめ

もちろんこんな政策は強制的にやっちゃいけない。全体主義国家の真似はすべきでない。後で強制移住だって謝罪と賠償を要求されてもたまらないから。
あくまでも希望者を、全国から村単位ぐらいで募るカタチで行われることが望ましいだろう。

ただ弱点を言っておくと、廃れ行く「地方」と「ニュータウン」を天秤に掛けて、後者を選択しているにすぎないわけで。ニュータウンの抱える構造的な問題解決にはなってない。その点はウィキペディアの記事なんかを参照してくだ。

もちろん旧住民と新住民とのコミュニティ形成上の課題は出てくるだろうし、
また、都市部に雇用が約束されているわけではないし、意地でも地方に残るっていう住民もでてくるだろうから、そのあたりは誰か賢い人考えてくれないかな(逃)。

まあ、半分トンデモですが、あくまでも地方に住んでいる人たちの将来の幸福を考慮すれば、自然こういう政策論も(オプションの一つとして)でてくるはず。こういうことはあんまし人前じゃ言い出しにくいけど、現実主義的でない地方振興策の結果として、先の番組は理解される必要があると考えるわけです。

ああ、なんだかますます猫ブログで無くなってゆくわけですが、ここらへんで一休みします。
でわでわ。

追記1:2005/11/15 21:00
表現を少し変えて、若干の追記

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posted by 灰だらけ猫 at 23:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 公共政策ねこ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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